おいおい、いいかげんにしろよぉ

日常や記憶のあれやこれや。

ガスのない女の銭湯通い日記①序章

ガスが使えない。つまり部屋の風呂に入れない。

暖冬とは思えない、寒さしか感じないこの真冬のなか毎日銭湯に通っている。

そして2週間が経った。

はよ開栓せえよ管理会社。

 

昨年末に引越しをした。以前の住まいより古い物件だったけど、安さと広さと間取りが圧倒的に良かったためほぼ即決のような形で決まった。ちょっと揉めたのは入居時期。

本当は1月下旬に入居したかったが、管理会社はかなり強気で「12月中旬までしか待てない!こちらには他にも申し込みされてる方がいるんで!」とのことで、相手に押される形で12月中旬に入居する契約をした。ただでさえ年末の多忙なスケジュールのなか、諸々の手続きや引越し準備はハードすぎたので、実際に入居したのは12月下旬となった。

 

そして入居前日、ガス開栓の立ち会い。

なかなか業者の作業が終わらない。かなり時間がかかっているし、どうやら電話もしている様子。どうしたんだろうと思っていると、困惑した顔の業者が「今日は開栓できませんわ」と言う。

 

「配管の部品が違いますね。このまま開栓すると危険なんで今日は申し訳ないけど開栓できません」

えーーー

「管理会社に連絡して、部品を交換してもらわないと」

それってよくあることなんですか…?

「いや、なかなかないです。レアケースです」

……

 

そこから今まで、ずっと銭湯。

人生でこんなに銭湯通う日がくるとは思ってもいなかった。最初は特別感があった銭湯通いも毎日だと堪える。一人で風呂に入りたい。年季の入った銭湯のちょっとしたカビや、水気の伴った足拭き。毎日はきつい。

 

氷のような冷水で食器を洗うのも本当に辛い。刺すような痛みが一瞬にして掌中を駆け巡る。冷水での食器洗いにトラウマがある私に代わり、主にパートナーが食器洗いをしてくれているが「自分が嫌なことを相手が担ってくれることはもっと嫌」と自分自身が感じる人間だということを知る機会になった。ありがたい気持ちを申し訳なさが超えてしまいそうなので、パートナーがいない隙を狙って歯を食いしばり身体に力を入れて耐えながら私は食器を洗う。

 

「申し訳ない」と管理会社が卓上IHを送ってきた。加熱すると独特の匂いがたまらなく臭く、気持ち悪くなった。私は白湯を飲まないと体調を崩す体質なのだが、健康になるために飲む白湯を作るためにIHを使って気持ち悪くなり白湯を飲んで回復するという、よく分からない馬鹿の循環が起きている。強力な消臭剤を購入して対処しているが、送られてきたIHだけでなく、キッチンの壁紙とトイレももれなく臭い。

家賃と広さと間取りは最高なんだけどなぁ。

 

管理会社の名前を大声で言ってやりたいが、何かしらこちらが不利益を被ることになるのは避けたいので我慢している。友だちには言って回っている。

 

管理会社の怠慢のせいでこんな生活を強いられているわけだが、ただ暗い気持ちにさせられるのは余計に腹が立つので、せっかくだから日記にしてみようと思った。

全て私の血肉として面白おかしく消化してやりたい。

2年半ほど書いてない私がいつまで続けられるのか、そもそも続けられるのか。

やれるだけやってみよ。